【図解付き】エレキギターの各部名称と役割を完全解説!ストラト&レスポールで学ぶパーツ辞典

エレキギターのカタログや紹介記事を見ていると、ピックアップやトラスロッド、エスカッションといった専門用語ばかりでよくわからない…

エレキギターはアコースティックギターに比べてもパーツ数が多く、モデルによって構造も大きく異なります。
各パーツの名称と役割を知っておくと、「自分好みの音が出るギター選び」がスムーズになるだけでなく、「音作りのノウハウ」や「購入後のメンテナンス・カスタマイズ」にも非常に役立ちます。
今回は、エレキギターの2大王道モデルである「ストラトキャスター(Stratocaster)」と「レスポール(Les Paul)」をベースに、各部名称と役割を図解付きで分かりやすく解説していきます!
エレキギターの全体像と3つのエリア
エレキギターもアコースティックギターと同様に、大きく分けて3つのエリアで構成されています。


基本構造はどのモデルも共通ですが、パーツの形状や配置が異なります。
それぞれのエリアを詳しく見ていきましょう!
【ヘッド周辺】チューニングとテンションを左右するパーツ
ギターの最上部にある「ヘッド」周辺は、チューニングの安定性や演奏時の弦のテンション(張り具合)に直結する重要なエリアです。

ヘッド
ギターの先端部分です。
多くのブランドでは表側にブランドロゴが記載されています。
ヘッドの形状や角度はブランドやモデルごとに異なり、角度の有無によって弦のテンションやチューニングの安定性が変わります。
ペグ(チューニングマシン)
弦を巻き付けて音程(チューニング)を調整する金属パーツです。
裏側のギア精度を示す「ギア比(1:15や1:18など)」があり、右側の数字が大きいほど細かく正確なチューニングが可能です。
- 片側6連タイプ:ストラトキャスターなどに多く、ペグが片側に一列に並ぶ配置。
- 3:3タイプ:レスポールなどに多く、左右に3個ずつ配置される形式。
ペグボタン
ペグを回すときにつまむ部分です。
金属製のほか、プラスチックや木製などデザインのバリエーションも豊富です。
ナット
ヘッドとネックの境目で弦を支えるパーツです。
プラスチック、牛骨、TUSQ(人工象牙)、ブラス(真鍮)などの素材があり、開放弦の音質に影響します。
交換時には指板のカーブ(R)に合わせた加工が必要です。
ストリングガイド (リテーナー)
ストラトなどヘッドに角度がないギターに取り付けられ、弦を上から押さえて適切なテンションを保つパーツです。
弦の共振やナットからの脱落を防ぎます(レスポールなど角度付きヘッドには基本的にありません)。
トラスロッドカバー (アジャストカバー)
ネック内部の調整棒(トラスロッド)の出し入れ口を隠す蓋です。
主にレスポールタイプのヘッドで見られます。
【アジャストカバー】や【ロッドカバー】とも呼びます。
【ネック周辺】操作性と音程を司るパーツ
左手で握り、指で弦を押さえるネック周辺は、演奏性(弾きやすさ)を大きく左右します。

ネック
左手で握る竿状のパーツです。
裏側の形状(ネックシェイプ)には「Cシェイプ」「Vシェイプ」「Uシェイプ」などがあり、握り心地に直結します。
※木材の乾燥状態によっては「ねじれ」が生じることがあり、一度ねじれると修正が難しいため、中古ギター等の購入時は要チェックです。
指板 (フィンガーボード)
ネックの表面に貼り付けられた木材です。
ローズウッド(甘くマイルドな音)、メイプル(明るく立ち上がりの速い音)、エボニー(明瞭でレスポンスが良い)などが主流です。
近年では、エボニーに似せたリッチライトという材質も主流になります。
フレット
指板に打ち込まれた金属の棒です。
弦を押さえた時にフレットに当たることで半音刻みに音程が変化します。
高さや幅によって押さえやすさやチョーキングのしやすさも変わり、音質も変わります。
ポジションマーク
演奏中に押さえる位置を把握するための目印です。
指板表面や側面に配置され、主に「3・5・7・9・12・15・17・19・21フレット」に付けられています。
トラスロッド
ネック内部に埋め込まれた金属製の調整棒です。
湿気や弦の張力でネックが反った際、六角レンチ等で回すことで反りを修正できます。
レスポールはヘッド側、ストラトはヘッド側またはネックの根元側から調整します。

【ボディ周辺】電気信号を生み出すコアエリア
エレキギターの象徴とも言えるボディには、弦の振動を電気信号に変えるマイク(ピックアップ)や音量・音質を整えるコントロール類が集結しています。


ピックガード
ピック弾きした際にボディが傷付くのを保護するために張り付けられているプレートになります。
ストラトタイプはボディ保護のほかに、ピックアップやコントロール類を固定するための役割を担っています。
レスポールタイプは、ブランドによって付いていないモデルや付属品として自身で取り付けるモデルもあります。
ピックアップ(PU)
弦の振動をキャッチして電気信号に変える「マイク」の役割を果たす超重要パーツです。
- シングルコイル(ストラト系に多い):繊細でシャープ、透明感のあるサウンドが特徴。
- ハムバッカー(レスポール系に多い):シングルを2つ並べた構造で、ノイズが少なく太くパワフルなサウンドが特徴。
配置位置によって「フロント(ネック側:甘く温かい音)」「センター」「リア(ブリッジ側:硬く鋭い音)」と呼ばれます。
エスカッション
レスポールなどで、ハムバッカーピックアップの周囲を囲んでボディに固定しているプラスチック製の枠パーツです。
ハムバッカーは、このエスカッションに取り付けられています。
割れる事も多く、パーツ販売もされています。
ピックアップセレクター
レスポールは3wayといって3パターンに切り替えることが出来ますが、ストラトは5wayなどが一般的です。
- ストラトキャスター(5Way):フロント / フロント+センター / センター / センター+リア / リアの5つの音色を切り替え可能。
- レスポール(3Way):RHYTHM(フロント)/ Center(ミックス)/ TREBLE(リア)の3パターン。
コントロールノブ(ボリューム・トーン)
音量や音質を調整するツマミです。
| モデル | ボリューム | トーン | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ストラト | マスターVol ×1 | フロントTone ×1 センターTone ×1 | 1つのボリュームで全体を制御。トーンを絞るとマイルドな音に。 |
| レスポール | フロントVol ×1 リアVol ×1 | フロントTone ×1 リアTone ×1 | 各ピックアップ独立して調整可能。ミックス時に片方のVolを0にすると消音。 |

ストラトは、一般的にはリアピックアップのトーンがありません。
但し、近年では…
・フロントピックアップトーンコントロール ⇒ フロントピックアップ&センターピックアップのトーン
・センターピックアップトーンコントロール ⇒ リアピックアップのトーン
のように変更となっているモデルも増えてきています。
モダンなモデルにはこちらが採用されている印象です。

レスポールは、フロントピックアップ‧フロントトーン‧リアピックアップ‧リアトーンがそれぞれ個別に搭載されています。
トグルスイッチをセンター位置にすると、フロントとリアのミックスになります。
この時にどちらかのボリュームを”0″にすると音が出なくなります
ブリッジ・サドル・アーム
弦の端を固定し、オクターブチューニングや弦高調整を行うパーツ群です。
サドル
弦の支点となる駒を【サドル】と呼びます。
弦の振動をボディに伝える役割があります。
弦の高さを調整したり、オクターブチューニングをする際にこの駒を調整します。
シンクロナイズドトレモロ(ストラト系)
トレモロアームを取り付け、アームを上下させることで音程を揺らせる機構。
チューン・オー・マチック(レスポール系)
ブリッジとテールピース(弦留め)が独立した固定式ブリッジ。
アウトプットジャック&ジャックプレート
アンプへ繋ぐシールドを挿し込む部分です。
ほこりやサビがつくと「ガリガリ」というノイズの原因になります。
ネックジョイント&ネックプレート
ネックとボディの接合部分を【ネックヒール】や【ネックジョイント】と言います。
- ボルトオン(ストラト等):ネジと金属プレートで固定する方式。ボルトオンプレート(ネックプレート)を変えることでも音質が変化します。
- セットネック(レスポール等):接着剤で強力に接合する方式。サステイン(音の伸び)に優れます。
- スルーネック:ネックからボディ中央まで1本の木材で貫通している高級仕様。
その他のパーツ(カッタウェイ・バックプレート他)

カッタウェイ
ボディのネック付近からえぐるようにカットした部分のことを【カッタウェイ】と呼びます。
カッタウェイがあることで、ハイポジションが弾きやすくなります。
両側の場合はダブルカッタウェイ、片方の場合はシングルカッタウェイと呼びます
バックプレート / スイッチバックパネル
ボディ裏面の蓋。
ストラトはトレモロスプリングの調整、レスポールは配線やスイッチのメンテナンス時に開けます。
ストラップピン
ストラップを引っ掛けるピン。脱落を防ぐ「ロックピン」への交換も人気です。
まとめ:エレキギターのパーツ知識は音作りとカスタムの第一歩!
今回はエレキギターの各部名称と役割について、ストラトキャスターとレスポールを例に解説しました。
- チューニングや演奏性を左右する「ヘッド・ネック」
- 音色や操作性の要となる「ボディ・ピックアップ・コントロール」
パーツの名称や役割を理解しておくと、自分好みのギターが見つけやすくなるだけでなく、「もっと太い音にしたい」「弦高を下げたい」といったカスタムや調整もスムーズに行えるようになります。
まずは自分の愛機のパーツをじっくり観察して、構造に親しんでみてください!


